top of page

マリオネット

わたしに、心など存在するはずはなかった。

 

でも、貴方に瞼を開けられた時から、

わたしの心は貴方でいっぱいになっていた。

 

貴方の音色が、感触が、全てが心地よかった。

 

貴方の話を聞けば聞く程、心が暖かくなった。

 

ねぇ、これが“愛”なのですか。

 

だとしたら、わたしは感情を得たのと同じ。

 

わたしは、永遠に生きられるように出来ている。

 

でも貴方のいない永遠を選ぶくらいなら、

わたしは貴方のいる有限を選びたい。

 

貴方と生きていたい。

そう、思ったのです。

 

滑稽な話。

でも、貴方は笑ってくれますか?

bottom of page