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独りぼっち戦争

けたたましい銃声。

 

俺の目の前に見えるのは、恐らく“俺”だ。

 

解ってる。

これは、俺だけの戦いだってこと。

 

生き残った方が、この戦いの勝者だ。

 

簡単じゃねぇか。

俺がアイツを、“殺せば”いいんだろ?

 

ただ、不可解なのが、

俺の心がこう叫んでいる。

 

「逃げろ、逃げろ、逃げろ」。

 

勝てない、とでも言うのか?

この俺が…?

 

奴が攻撃をしかけてくる前に、

俺が息の根を止めてやる。

 

例えそれが、俺自身を殺める行為だとしても。

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